親の問題解決力が高いのは良いことです。
ではなぜそれがワナになってしまうのでしょうか?
一流のスポーツ選手が一流のコーチになれるとは限りません。
自分の能力を発揮することと、他の人が自分と同じ能力を身につけられるように教えることは別のことだからです。
親の問題解決力が高い場合に、その子どもがどのような状況に置かれることになるか?は注意して見ておく必要があります。
問題解決力が高い親は、子どもの状況や話を聞いたときにすぐに親が問題解決に向けての行動を考えて提案してしまいがちです。それはその子どもの今のその状況を解決するためには良いかもしれません。しかし、子ども自身の問題解決力を持たせることを考えた場合に、子ども自身が考える機会を取り上げてしまっているかもしれません。
例えばどういうことか?あるお父さまとお子さまの会話です。
父 大学どこへ行くんだ?
子 大学は未だ決めてないんだよね…
父 例えば〇〇大学とかいいんじゃないか?
子 〇〇大学か…
父 〇〇大学も△△大学も??大学もあるぞ
この大学だと学部ごとの偏差値は…だし
子 そうなんだ
この会話では、お父さまが最初からお子さまの問題を解決してしまっています。お子さまが考える隙がほとんどありません。
ここでは問題解決の方法をお子さまに伝えられてはいません。お父さまは、お子さまにいろいろと提案しています。それに対してお子さまは聞いているだけで動かないのであれば、お父さまのアドバイスやら提案していることを分かっているのかどうかも不明です。
次は、お父さまが子どもに考えさせようしている会話です。
父 大学どこへ行くんだ?
子 大学は未だ決めてないんだよね…
父 他の進路を考えているのか?
就職とか専門学校とか?
子 具体的な大学はわからないけど…やりたいことはあるんだよね。商社で海外赴任できたら楽しいかなって思うことはある。英語好きだし…
父 そうなんだね。商社の仕事って具体的にわかっているのか?
子 無いかも…
父 商社と言っても企業名は知っているのか?
子 あまりピンとこない…
父 今、父さんはパソコン使わないから調べてみたら?
子 そうだよね…商社とか入れたら検索できるかな?
この会話ではお父さんは進路は大学と決めつけてしまったかもしれないことに自分で気づいて、他に選択肢の候補があるのかを聞いています。後半では、お子さまが自分で調べる方向へ誘導しています。
このように、本人が自分で調べるなど行動することが経験として積み重なっていくと、お子さまの問題解決力が身に付いて鍛えられていきます。
ここでは進路に関しての例でした。お母さまにとってはだいぶ先の将来の話に聞こえるかもしれません。
お子さまがまだ小さい場合にはこんな感じになってはいませんか?
母 お部屋の整理しようね
子 …
母 細かいものは、机のこの引き出しに入れると探しやすいよね
子 ここに入れればいいの?
母 いいんじゃない
子 学校の教科書はどこに置くの?
母 本立てがあるからここでいいんじゃいない
子 ここね
この場合、お子さまが考えているかどうかはわからないです。しばらくしてその指定した場所に収納されているのであれば本人もそれで良いのでしょう。その後にまた整理が必要になってくる状況があるのあれば、お子さまにとって何か不都合があったのかもしれません。
以前、あるお母さまから、お子さまが自分の勉強机の整理がまったくできず、何度やってもぐちゃぐちゃになってしまいます。とご相談がありました。家庭訪問させていただき実際にお子さまに整理整頓の指導をさせていただきました。そこでは本人がどこに入れるのかを決めるまで待ったり、質問したりしながら2時間ほどで本人が決めた勉強机の整頓が完了しました。今まで机の周りも消しゴムのカスがあって掃除もしなかったのに、整頓が終わったタイミングで掃除機もかけようかな…と言ったので良いアイデアだねと伝えました。すると気分良く掃除機もかけはじめたりしていました。
その後、数ヶ月たっても整理された状態が維持されていたとお母さまからご報告をいただきました。
このように本人に決めさせることと、本人が決めるまでの間にする声かけが、子どもに問題解決力を身につけさせる重要なポイントです。それがあるから数ヶ月崩れない状態を作れるのです。
問題解決ステップをお母さまが学ぶことは、お子さまが問題解決ができるように学ぶことです。お母さまの声かけを見直して、どのようにするとより良くなるかを知ることにもなります。
子どもが小さい頃のたくさんの経験を将来に役立つ能力を引き出す機会にすることができます。ハッピーリコリタラボではそのための方法、問題解決ステップをお伝えします。

