保育園や幼稚園、小学校、中学校で起こる色々な出来事。そこでの経験がこの先の人生の土台を作ることになります。集団で生活する中でだからこそ身につけられることはあります。
例えば、時間に間に合うように朝の支度をする。お友だちと朝の挨拶をする。教室の掃除をする。などなど。家では上手くいかなかったことも、お友だちの姿を見てできるようになることもあるでしょう。
とは言え、集団生活では当然なにかのトラブルが起こることもあります。先生に事情を聞きたい、自分の子どもに対処してもらいたい、相手の子どもを指導してもらいたいなどなど…そんな時は、誰かを責めたりせずに問題を解決できる穏やかな伝え方があります。
子どもが学校での教育や人間関係で何らかの問題を抱えたときは、学校の協力を得ることでより子どもにとっても良い形で解決への道を切り拓きましょう。
ただそのためには、一方的にクレームをつけるような印象を持たれる言い方をするのは避けたいですね。第一にクレームだと相手に思われると問題解決に協力以前の問題になってしまいかねません。
お母さまの話に耳を傾けてくれるような場面を想像してみてください。それには相談をしているイメージが近いのではありませんか?目指すはその相談しているイメージです。
学校や、担任の先生、関係する先生は、基本的に子どもが成長できるように助けたいと考えています。
ただ学校には学校の、先生には先生の役割があります。なので協力を得るためには、他のお子さんにも先生にもより負担のない方法をとることが良いと思いませんか?
それでは具体的な準備についてみていきましょう。
まずはお母さま自身が何を希望していますか?
何かの行動には、目的があります。その目的の達成に向けて誰に?どのような情報を伝えて、何をお願いするのか?を事前に考える必要があります。
まずは、ご家庭の目標を明確にします。
ご夫婦で話し合って、お互い同意できる目標にすることが必要です。両親の間で意見が違っていたら子どもが混乱する原因になってしまいます。
次に事実の確認です。
日頃からの観察で子どもの状況(事実)を知っておきましょう。観察については別の記事で書いています。参考にされてください。
お母さまの観察力が高ければ、より正確な情報を学校に伝えることができます。それで学校からは、より具体的な提案をしてもらえる可能性が上がります。観察が曖昧だと、学校に伝えることも曖昧になって、何をどのようにして協力すれば良いのかを相手も判断できません。
それから、とても重要なところです。子ども本人が何を希望しているのかを把握します。
お子さまと話をする機会を日頃から作っておくと、本人が希望していることを聞くことができます。冗談はお互いに言い合えるんです、と言われるお母さま、お父さまは多いです。でも真剣な話がなかなかできない場合がよくあるようです。子どもの本音を聞ける親子関係にしておくことはとても大切ですね。
あと忘れてはいけないことですが、先生の役割を理解しましょう。
先生は集団を指導することが主な役割です。もちろん一人一人の生徒を見ることはしてくださっています。
ちなみに私は高校生を指導していましたがお昼を座って食べることが出来ないこともしばしば…自分の授業準備などは勤務時間を過ぎてからなんてことも多くありました。だから何も出来ない、と言っているのではありません。だからこそ明確に目標を伝えて、子どもの現況と現在家庭で行っていることといった情報提供をした上で相談することをお勧めしています。
実際に担任の先生に相談したお母さまの事例を取り上げます。
ある小学生のお母さまからのご相談がありました。
多少の学校への行き渋りがあるお子さまです。ある時、音楽の時間が嫌だと言われたお母さま、何が嫌なのかをお子さまから聴き取りました。リコーダーのテストがあるから行きたくないとのことです。それまでリコーダーが苦手だとは聞いていなかったので、どうしたらいいのか?という内容のご相談でした。
まず、この件ではお子さまがリコーダーのテストを受けてみることを目標にしました。
ここでの目標は、上手に音を出せるようになってからテストを受けることではありません。単にテストを受けることです。
現状を観察した結果、リコーダーがうまく吹けないのは、どうもリコーダーの穴をしっかりふさげてないことが原因として見つかりました。
それでお母さまと一緒に練習して、実際に一つ一つ確認しながら吹いていってみたら、何とかできるようになりました。
その上でお母さまから担任の先生に、目標と現状を伝えてもらいました。
その状況を聞いた担任から提案があり、テストでみんなの前では演奏しなくても大丈夫なことと、放課後に担任が対応できることがわかりました。
このようにステップを意識して、お母さまの準備をしてから担任の先生とのコミュニケーションをしてみませんか?お互いにできることを出し合いながら問題解決を共に向けて考える関係を作ることができると思います。
学校の先生は、担当している子どもたちを伸ばしたいと考えているので協力できることはしてくださるはずです。特に不登校や子どもの学習習慣、生活習慣などは長期間が必要な場合もあります。その場合は何度もご相談することがあるかもしれません。上のステップを繰り返すことが有効だと思います。
今回は、他者の助けが必要だったり、協力してもらいたいことがある場合にお母さまが事前に準備すると良いことをお伝えしました。
昨年1年間、取組まれたお母さまの感想を最後にお伝えします。
担任やそのほかの先生にも、子どもを理解し関わってもらえました。最初は、そこまで準備する必要があるのかと思っていましたが、
1年間を通して、何度も先生方とお話しさせていただいたことで本人に良い環境を準備できた気がします。1年前に本人がなりたいと考えていた自分に今はなれているように思います。
お母さまが子どもの成長のためにできることの一つは、子どもの周囲の環境を整えることです。
子ども自身が楽しんで自分で決めた目標に向かって進んでいける人生…素晴らしいと思います。
これからもハッピーリコリタラボでは、お母さまの子育てを応援していきたいとと思っています。

