子どもたちは、勉強でわからないことが多すぎる状況になると、学校の授業はつらいものになってしまいます。学校の先生や塾、親などが一生懸命に説明しても上手くいきません。そのうち本人の中にできない自分が形成されて、自分は「できない人」なのだからと意欲も持てなくなります。何もしないで過ごしていくと…なにもかも全部がわからない!といった状態になっていきます。
中学2年生のIくん、2023年から指導をスタートしました。スタートした時には、本人が勉強が嫌い…出来ればやりたくない、学校の勉強は面白くないと言っていました。
Iくんは半年ほど前から、わからないところを質問してくれるのですが、私の伝えることが違っているようでイライラすることが何回もありました。その時には授業にならなくなるので、授業を終わらせることもありました。きっとご本人が一番つらかったのではないかと思います。
4月からIくんは、中学3年生になります。本人は○○高校に行きたい希望を持っていました。しかし、勉強に前向きになっているようにはまだ見えませんでした。
3月下旬、私の授業が入っていたのでIくんに高校受験について考えを聞いてみました。Iくんは、元々素直な生徒です。Iくんは、正直なところ勉強をしなければいけないことは理解している…と教えてくれました。そしてもう一つ、先生が「何がわからないの?」と聞かれてもわからない部分がわからないといったことも伝えてくれました。
彼自信が勉強する必要性を感じている。ただわからないことが何かもわからない。と本人が意識できていて、それを自分で私に伝えてくれている。
Iくんに話をするタイミングが今でした。
このタイミングを作るために、実は昨年の夏から仕掛けを作っていたのです。
Iくんに対する仕掛けは、こうです。良質な英文法のテキストの音読です。この音読をIくんの苦手を克服するために必要な要素を1つだけ入れています。そして、この音読を毎日、お母さまと取組んでいただきました。2週間程度で音読の成果が見え始めます。
そして中学校で好きな教科が出てきました。この教科の小テストのために勉強するようになりました。そして国語の小テストの勉強もできるようになりました。小さいことからでもいいので取組めば良いのです。小さいことが取り組めたら、次は回数を増やしていきます。
今回のIくんの授業は、わからないところがわからないを解決するタイミングでした。
英文法のテキストを利用して、音読を何度もしてスラスラ読めるようになった箇所と未だ勉強していない部分を比較するように促しました。Iくんは勉強していない部分はわからないと言い、音読出来ている箇所は安心すると言いました。
Iくんは、やったところは出来ているから見ても安心できることに気づきます。やってないことは、理解できないのは当然です。テキストの音読を繰り返すことでスラスラ読めるようにしたことは、実はこの わからないところがわからない を説明するために必要な要素の1つでした。
Iくんが好きな教科のテスト勉強や漢字の書取りなども、対策した勉強が点数に繋がるようになっていました。これで3つのやればできる、やらなければできないを実感してもらえます。今までは、やればできるまでの経験を本人が認識できないでいたのです。
Iくんには、やらなければできないのは当然で、今までやればできたことをもう一度思い出してもらいました。
やってもできないことがあると言うので、私は、やってもできない原因は繰り返す回数が足りないことにあると伝えました。Iくんは「まじか!」と驚いた顔をしたのです。
「わからないからできない」といって避けるのはこれから通用しないことを悟ってIくんは、苦笑いしていました。
最初からやる気満々の生徒にならなくてもいいのです。まずは、勉強を行うことに対して抵抗がなくなった状態になればOKです。
わからないところがわからないと言い、どこにも進まない中学生をどうするか?

