ご相談の中で、この子の性格なので。とお話ししてくださるお母さまは大勢いらっしゃいます。
何かがあるとすぐ泣く。
自分から積極的に話をしたり動いたりしない。おとなしい。
はっきりものが言えない。
などなど。
こういった子どもがずっとやっている行動や態度、これはこの子の性格で、性格だから変わらないのだろうと考える。それはその通りかもしれません。間違ってはいないように見えます。
私は小さなお子さまをお持ちのお母さまと面談などでお話しします。それで、「この子の性格なので」という言葉がちょくちょくお母さまの口からでてくるを聞いて、それはワナなのではないかと思うようになりました。
ある小学生、よく泣いていました。周囲の人たちは何とか泣き止んでもらおうとあれこれなだめたり話してきかせたりします。そうすることでその時は泣き止んだとしても、また何かのきっかけで、泣き出してとたびたび繰り返していました。
私がお母さまとの面談を何回かおこなってから、その小学生、ほとんど泣かなくなりました。それと同時に自分がしたいことを言葉でお母さまに伝えるようになっていきました。
ここで何が起きていたのでしょうか?
お子さまに泣かないように言って聞かせてはいません。そうしたところで状況は変わりません。
お母さまの声かけを変えていただきました。
以前のお母さまはこのような声かけでした。
母 誰かに嫌なこと言われた?
子 …
母 どこか痛いの?
子 …
繰り返し
母 泣いててもわからないから何か言ってくれないと!!
それで語尾がだんだん強くなってしまい、泣かないの!!などとお子さまを責めてしまっていました。
そこで、とにかくまずお母さまにはお子さまの様子を観察してもらいました。
実際に何が起こっているのか?を見て確認します。
あと、これまではお母さまは、泣かないで話してくれないと!!などとイライラしながら言って泣くのを止めさせようとしていました。それは言ったところでどうにもならないので、やめてもらいました。
そうして観察していくうちにどういった場面で泣いているのかが見えてきます。
どうも何かのやり方が分からないときに泣き出すようです。
それで、現在は以下のように声かけしていただいてます。
母 どうしたの?
子 …
母 何か困ってる?
子 学校の先生に言われたけど、どうやって宿題やばいいかわからないの
母 宿題はどれ?
お子さまが困っていることが何なのかを理解できたら、お母さまのイライラは少し減ったそうです。
それで、お子さまには色々な経験が少ないこと、経験させていたと思っていても本人は覚えていなかったことにお母さまは気づきました。
このような場合にも問題解決ステップが有効です。問題解決ステップはお子さまが主体となって行動したり考えたりするからです。
ここからお母さまが少しずつサポートして行って、お子さまが自分で出来ることが増えていきました。その結果、内弁慶だとか、はっきりものが言えないなどといった性格として考えられていたことが無くなっていきました。
子どもが自分で態度や行動を変えていけるように、適切なサポートができれば、性格とされていたようなことも変えられるのかもしれません。

