スタバの顔が近づいている。都市伝説も学びのきっかけに

小学校5年生のYさん、将来の夢が起業して社長になること。

そんなYさんの夢の実現に向けてカスタマイズしたオリジナル授業を2023年春からスタートしました。

高校の家庭科で実施していたコミュニケーション力向上、能力向上を意識した授業を小学生に合わせた形にしています。

Yさんは、お母さまと参加した様々なワークショップやマルシェなどの体験をしてきました。授業では、その報告にパワーポイントを使って説明してもらいます。

Yさんには、私の質問を事前に想定するように伝えていました。体験を説明して、質問を受けて答えて…を繰り返します。

最初のうちはYさんの作るパワーポイントは簡単に写真を貼り付け、文字を入れるだけのものでした。必要最低限の情報を伝えるパワーポイントでしたが、このような質疑応答を体験する中で、取り上げたテーマについていろいろと考えられるようになっていきました。

元々、お母さまがYさんに、ワークショップやマルシェなどの体験を取り入れた子育てをされていました。

このように体験できる機会を作ってあげられる環境は、とても良いことです。

その時にぜひ注意していただきたいポイントがあります。親が子どもに期待してあれこれ教えたり体験させたりする際に、子どもが興味を持って意欲的にできているのかどうかを注意して見てあげてください。

子どもの興味がまだそれほど深くはない場合に、親からの働きかけはかなりうまく進めないと、子どもは押しつけられてやらされているように感じてしまいがちです。私の授業で参観されているお母さまが感じることだと思いますが、質問しても興味がなさそうな場合はすぐに話題を変えてしまいます。深く質問していく事柄と質問して終わってしまう事柄があるのです。これは本人の表情や声の調子、話の仕方など様々なことを一瞬で観察して判断しているからです。

その事柄に興味のない子どもは関心を持って聞くことが出来なくなってしまします。このような経験を何度も繰り返してしまうのは残念なことです。

なので、以前のかなり簡潔だったYさんのパワーポイントを見て、お母さまは、もう少しきちんと作るように言いたい気持ちがあったようですが、Yさんの興味が出てくるまで見守りましょうとアドバイスさせていただきました。

興味が湧いてくるまで見守る時間は必要です。興味が出てくれば、子どもから質問してきたり、自分で検索して調べ始めたりと自分から能動的に動き始めるでしょう。

授業では、そのYさんのパワーポイントと説明から、彼女自身の興味がどの程度なのかを見極めていきます。その観察結果からから彼女の興味関心の度合いで、授業で取り上げるアプローチを変えていきます。

指導し始めたころは、観察するポイントが少なかったYさんですが、プレゼンや論理国語の授業の中で視点を増やすアプローチをしていきました。

そんな中で最近お母さまからYさんと何気なくした話題についてご報告をいただきました。

授業の前に都市伝説的な話で「スタバの顔って近づいて来てるんだって~。」とYさんにパソコンで調べながら話題に出したところ、興味津々に話を聞いていました。

2週間くらいたち、いつもは携帯や、パソコンを渡すことはないのですが、この日は私が「○時までだったら、このパソコン、自由に使っていいよ!」と渡しました。

すると、1時間くらいたってYさん、前に話を聞いたスタバの顔について調べて、パワポを作ったよ!と見せてくれました。

ネットから、それらしい内容をコピペして、写真をつけたり本人なりに分かりやすくまとめており、パワポの機能も上手く活用したものが出来上がっています。

そして、次の週の塾の前には今日はこれを恵子先生に見せよ🎵と楽しそうにしていました。

今、Yさんのはまっている本が怖い本が多く、それで都市伝説的なミステリーな要素を含んだスタバの話題が2週間たっても、彼女の中では気になるもので忘れず、興味が沸いたのだと思います。

きっかけは少し話題にした「スタバの顔」だったけれども、そこからパワポを使いこなし、港の写真も調べて、と派生した学びは素晴らしいな。と感じました。

やっぱり、好きなもの、興味のあるものからの学びは自分から深められるし、楽しんで学べるので強いです。

その後の授業でYさんからスタバのマークが段々近づいていることを知っているかと聞かれました。

知らなかったので、その説明をしてもらえないですかとYさんにお願いしました。
それでパワーポイントを作ったと聞いたので、授業か調べ学習のために作ったのかと思っていたのですが、これは自分が作りたくて作ったのだとも伝えてくれました。

Yさんの以前のパワーポイントも必要最低限の情報が入っているものでしたが、今回のパワーポイントは見る側が楽しめるような動きを付けたり、写真やイラストの配置を見やすくしたり見た目の美しさもありました。

いつも通りにYさんのプレゼンテーションを聞きながら画面を見ていると、本人の興味がどこにあるのかを察することが出来ました。

Yさんとの会話から彼女がモンスターに興味があったことは理解できました。スターバックスのマークは、セイレーンというギリシャ神話の登場する海の精でした。この人魚のような海の精を検索し、実は鳥から人魚へと姿を変えたことも説明してくれました。

最初にパソコンでで検索した画像から伝えたいことがあったのだと思います。セイレーンが鳥であったことも興味をもったようで、この鳥の全長が170センチメートルで翼を広げた様子の画像を見せながら大きさについて、スタバのマークが16世紀にノルウェーで作られた木版画に関係することなども説明してくれました。

パワーポイントの作成には1時間くらいで作り上げたことや自分が作りたかったから作ったということも本人が伝えてくれました。

親が子どもに何かを教えたいと思うことは、悪いことではありません。

ただ、せっかく子どものことを思って行動するのであれば、最も効果的な伝え方とタイミングを考えた上で、子ども自身の興味を引き出せるようにできると良いですね。

子どもの人生、子ども自身の足で楽しんで歩いていけるように、環境を整えていくことが成長を支えることになると実感できた出来事でした。

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